楊双子さん作、金翎(Lin King)さん英訳の「台湾漫遊録(邦題:台湾漫遊鉄道のふたり)」が、米文学界の最高栄誉とされる全米図書賞(National Book Awards)の翻訳文学部門を受賞、台湾の文学作品としては初の快挙でした。これを受けて、卓栄泰行政院長(首相)が2024年12月16日、楊双子さん、金翎さんにそれぞれ、「文化奨章(三等)」と奨励金30万台湾元を授与しました。
卓栄泰行政院長は、「台湾漫遊録」が文学界のオスカーといわれる2024年の全米図書賞を受賞したことについて、台湾では初の受賞だと紹介。この受賞を励みとして、台湾では今後、より多くの若い作家が著作や翻訳で、さらに国際的に注目されると信じていると述べました。
楊双子さんは、文学はその国家の文化の具体的な表現であり、私たちの同じ生活共同体としての中心的な関心事を指し示すものだとし、このような作品を書かせてくれた台湾に対して感謝を示しました。また、「台湾漫遊録」は文化部(文化省)の青年に対する創作助成と台湾文学の外国語翻訳政策のサポートを受けたからこそ、このような受賞機会を得ることができたとし、文化部が文学作家に道を切り開いたと指摘。今後、より完全な支援体制により、次なる「台湾漫遊録」が生み出されることを期待すると述べました。
金翎さんは、「台湾漫遊録」が注目を集め、TAIWANという英字が英米の大手メディアにあふれるのを見ることができ、非常に喜ばしく、感激したと述べました。そして、台湾文学は世界で最も自由な華語文学だとし、台湾の作家が多元的な社会の魅力を続々と発揮することを望むと述べました。