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「台湾漫遊録」、南カリフォルニア巡回講演で熱烈な反響

  • 日付:2025-02-21
「台湾漫遊録」、南カリフォルニア巡回講演で熱烈な反響

「台湾漫遊録(邦題:台湾漫遊鉄道のふたり)」で米文学界の最高栄誉とされる全米図書賞(National Book Awards)の翻訳文学部門を受賞した作家の楊双子さん、英訳の金翎(Lin King)さん。この二人が、台湾の文化部(文化省)の支援の下、2月18日から20日にかけて、米国のカリフォルニア州南部で大学や書店を巡回する講演を開催。参加した読者たちから熱烈な反響がありました。

 

楊双子さんは、本書は日本統治時代の台湾社会を描いたものだとし、当時の食べ物と飲み物の起源を通して自らの境遇を探ったと紹介。文化が多様なものを包容するように、台湾料理は懐が深く、台湾の主体性と文化的アイデンティティーを示していると説明しました。

 

また、金翎さんは、本書の翻訳で最も苦労したのは食べ物の作られる過程の描写だと紹介。英語では適した単語が見つからず、フランス語を使う必要もあったといいます。背景にある象徴的な意味を英語読者が理解できるよう、一部はそのまま日本語や中国語の発音を使ったとし、翻訳者の視点で自由度高く表現したと語りました。

 

文化部の海外拠点の一つである駐ロサンゼルス台北経済文化弁事処台湾書院は今回のイベントについて、「台湾漫遊録」が全米図書賞を受賞して以降、楊双子さん、金翎さんが初めて米国で開催した巡回講演で、各会場で熱烈な反響があったと紹介。今後、充実した内容の台湾文学の外国語翻訳が、世界に向けて台湾の歴史文化を発信していくことに期待を寄せました。