カナダのブリティッシュコロンビア大学(UBC)による映画祭The Asian Independent Cinema Showcaseで3月13日、台湾の短編ドキュメンタリー映画「K的房間―関於世界的創造与毀滅(K's Room– The Creation and Destruction of the World)」、「32公里~六十年(32 Km - 60 Years)」、「双面曹里欧(Leo & Nymphia)」の3作品が上演されました。上映後のトークイベントで監督らは、台湾のさまざまなエスニックグループが追求するアイデンティティーについて紹介しました。
今年のThe Asian Independent Cinema Showcaseは、「アイデンティティーの探求」が主軸。上映された台湾映画3作品はそれぞれ、政治、原住民(先住民)、トランスジェンダーのストーリーを描いています。
洪瑋伶(ホン・ウェイリン)監督の「K的房間―関於世界的創造与毀滅」は、英文法書「新英文法」の著者である柯旗化さんが、左翼思想という理由で、戒厳令下の反乱罪に問われ17年も投獄された歴史を描いています。
「32公里~六十年」は、台湾初の原住民女性の映画監督であるラハ・メボウ(陳潔瑤)監督の作品です。レンズを通して忘却にあらがい、老人が若者を連れて歩くペースに沿って、ルーツを探す旅が展開されます。
「双面曹里欧」はドラァグクイーンの妮妃雅(Nymphia Wind)さんのアート創作と日常生活を描写したもの。潘信安監督がレンズを通して垣間見、探究したものでもあり、自身の立場を模索しようとするものです。
3人の監督は、ローカルな作品で国際舞台に立てることをうれしく思うとし、映画を通して観客の皆さんに台湾の文化の多様性を知ってもらいたいと期待を寄せました。
3人の監督は、ローカルな作品で国際舞台に立てることを嬉しく思うとし、映画を通して観客の皆さんに台湾の文化の多様性を知ってもらいたいと期待を寄せました。