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本部は、クラウド技術を運用することで、各文化機関や団体が保有しているサイトやデータベースといった文化リソースを棚卸して、とりまとめ、文化資源データベースとして、オープン化し、民間が活用できるよう計画しました。背景には、文化資源が分散していること、各種文化機関のインターネットサービスが不十分なこと、各種芸術・文化機関の情報システムが重複していること、さらには、総合的なサービスが提供されていないことがあり、一方で、モバイル端末やクラウド技術が発達してきたことがあります。

 

文化クラウドのコアコンセプトは、「芸術・文化コンテンツ+総合モバイルサービス+シェア」。中でも、芸術・文化コンテンツが最も重要な基盤となっています。各芸術・文化機関のデジタル文化資源を棚卸し、とりまとめ、オープン化することで、一つの総合サービスプラットフォームを構築しました。文化関連業務の作業手順を手始めとして、情報源となる組織がこのプラットフォームを導入することで、完全で正確、リアルタイムな総合情報を住民に提供しています。サービス内容は、芸術・文化イベント、収蔵文物、映像・音楽のデータベース、オープンデータ、補助・奨励などにわたっており、その具体的な成果は下記の通りです。

 

一、iCulture

 iCultureは、官民の組織が発信する文化施設や芸術・文化イベント、文化スポット、大道芸人などの情報をとりまとめ、住民に提供する位置情報サービスです。現在、130のサイトとリンクしており、紹介した芸術・文化イベントは累計約21万件、文化施設は約8千件、累積閲覧数は約1711万回に上ります。

 

二、iCollection

 文物収蔵管理の共有システムと文化部典蔵網を設置し、総合的な検索窓口を提供しています。ここに収められているデータは累計で69万件、閲覧可能データは約46万件、文物の閲覧者数は延べ290万人に上ります。また、博物館法の施行に合わせて、文物の有効な運用を促進するため、一般向けシステムを設置し、公立、私立の博物館に提供することを計画しています。

 

三、iMedia

 文化部映像音楽管理プラットフォームを構築しており、国立台湾交響楽団、国立伝統芸術センター、中正紀念堂、国立台湾美術館、国立台湾歴史博物館、国立台湾文学館、国立台湾工芸研究発展センター、国家人権博物館が導入しています。このプラットフォームでは、導入した機関に統一の管理システムや独立運用できるサービスを提供しており、典蔵網や公式サイト、特設サイトといった既存サイトへのリンク、SNSでのシェアなどが可能となっており、住民は様々なアクセスにより、映像音楽ファイルを鑑賞できるようになっています。この取り組みにより、本部の映像音楽データベースを完成させていきます。

 

四、iEvent

 芸術・文化イベントの管理・申込システムを設置しています。各機関の作業プロセスと連携することにより、リアルタイムで正確なイベント情報を把握。また、各機関のイベントや決済サービス導入、会場利用、予約案内などをサポートし、より多様な決済方法を住民に提供しています。現在、18機関、文化施設2カ所が導入しており、今後、各県市の文化機関も導入していく見通しです。芸術・文化イベントの情報を正確でリアルタイムに把握することで、住民のイベント参加をより便利にするトータルサービスです。

 

五、OpenData

 文化オープンデータサービスを開設し、一般住民や公的機関、民間機関が二次利用できるようオープンフォーマットでデータを提供しています。オープンデータセットは356項目に達しており、資料元は、民間イベントやプレイガイドの年代、寛宏、両庁院、本部やその関連機関、教育部、各県市の文化局といった公的機関のサイトなど。オープンデータの利用数は延べ約614万回、アクセス数は20億を超えました。今後、引き続きデータの棚卸と追加を進めると同時に、データの質と正確性を向上させ、よりよいサービスの提供を目指します。

 

六、奨励・補助管理システム

 奨励・補助に関する共通システムを設置し、本部とその付属機関が行う補助金案件の管理作業を行っています。本部と15機関が既に導入しており、本部が実施する奨励・補助に関する内外への情報窓口として、組織を跨いだ審査状況や情報公開の透明性、行政効率の向上、奨励・補助資源の分配状況などを発信する役割を担っています。毎年約130の奨励・補助制度が申請を受け付けており、受理件数は約7000件に上ります。将来的には、補助を受けた芸術・文化団体の活動成果とリンクさせて、情報の統計や分析を強化し、政策策定の参考となるようにします。