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白色テロに関連する人権博物館、歴史の舞台2カ所で来年5月に正式設立へ

  • 日付:2018-01-02
白色テロに関連する人権博物館、歴史の舞台2カ所で来年5月に正式設立へ

白色テロの関連資料を保存、展示する「国家人権博物館」の看板掛けが、2018年5月17日に東部・台東県の緑島人権文化園区で、同18日に北部・新北市の景美人権文化園区で行なわれる見通しになりました。両園はいずれも、白色テロ時代(1949~1992年)に政治犯の拘置や刑の執行が行われた場所です。同博物館の設立は2011年から当時の行政院文化建設委員会(現在の文化部=文化省)によって準備が進められていました。2017年12月13日に「国家人権博物館組織法」が公布されたのを受け、同部が同28日に設立の具体的な日程を明らかにしました。



同館では、過去の過ちが繰り返されないよう、白色テロの被害者の口述・映像記録や手紙、日記など、民間の視点と公文書を比較・研究して歴史の真相を追究します。また、同27日に公布、施行された「移行期の正義促進条例」の立法精神にのっとり、被害者への補償に当たる基金会が保有していた1万67件の関連書類が適宜公開されます。緑島・景美両園を含め、白色テロ時代に人権侵害が行われた台湾各地の「不義遺跡」計45カ所を結び付ける教育プログラムやバーチャル博物館の構築なども計画されているそうです。



「移行期の正義促進条例」は、過去の権威主義的な統治の下で行われた人権侵害やその結果の真相究明などを目指すものです。