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金馬奨の映画音楽賞、台湾映画「大仏+」の客家人歌手が受賞 久石譲破る

  • 日付:2017-11-29
金馬奨の映画音楽賞、台湾映画「大仏+」の客家人歌手が受賞 久石譲破る

中華圏で注目される台湾の映画賞「ゴールデン・ホース・アワード」(金馬奨)の2017年の授賞式が11月25日、台北市内で開催されました。今回はオリジナル映画音楽賞に日本から久石譲氏と川井憲次氏の2人がノミネートされていましたが、受賞は逃しました。同賞を獲得したのは、台湾映画「大仏+」(大仏普拉斯)の音楽を担当した客家人シンガーソングライターのリン・シェンシャン(林生祥)氏。「オリジナル映画楽曲賞」とのダブル受賞を果たしました。


久石氏は香港のアン・ホイ(許鞍華)監督の「明月幾時有」、川井氏は中国大陸のルー・ヤン(路陽)監督の「綉春刀II修羅戦場」でそれぞれ音楽を手掛けました。


受賞者のリン氏が映画音楽を手掛けたのは初になります。オリジナル映画音楽賞で名前が呼ばれステージに立つと、「これは、私が手にした初めての金馬奨」と感激を示しました。続いて発表された楽曲賞も受賞すると、「こんなにもすぐに2つ目の賞を獲得するとは思わなかった」と話し、会場の笑いを誘いました。


リン氏は受賞後のインタビューで、楽曲賞に輝いた台湾語曲「有無」について、当初は客家出身の自身が歌うはずではなかったと告白。「自信がなかった」とその理由を明かし、同作のホアン・シンヤオ(黄信堯)監督らによる発音指導を受けながら、一言ずつ歌い上げたと苦労を語りました。


「大仏+」は音楽賞2部門のほか、新人監督賞、脚色賞、撮影賞の計5部門を獲得し、今年の最多受賞作となっています。