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開館99周年の台湾博物館、歴史を振り返る写真展開催

  • 日付:2014-08-16
開館99周年の台湾博物館、歴史を振り返る写真展開催

今年で開館99周年を迎えた国立台湾博物館(台北市)で16日から、過去1世紀の歩みを振り返る特別写真展が開かれています。開催前には、広く一般に対して同博物館の前で撮影した思い出の写真を募集するコンテストが実施されました。

コンテストで金賞に輝いたのは王江淮さん(86)の写真です。1951年、当時代用教員だった王さんが南投県の山間部から修学旅行の小学生8人を引率して台北を訪れた際に撮影しました。田舎の子供たちが初めて靴を履いて汽車に乗り、都会の風景に圧倒されながら、博物館を訪れた時の様子です。開館時間前に到着した彼らは、玄関で台湾神社から移されていた牛の像と一緒に記念撮影を撮りました。同博物館は当時台北を代表する建物だったと語る王さんは、末永く保存してほしいと63年前の写真を寄贈しました。


台湾博物館は日本統治時代の台湾で南北縦貫鉄道が全線開通したのを記念して1908(明治41)年に「台湾総督府博物館」の前身が設置され、1915(大正4)年に野村一郎が設計した現在の建物が落成しました。


1949年に国民政府が台湾に移転してからは台湾省教育庁、1999年には政府の管轄下となり、名称も「台湾省立博物館」、「国立台湾博物館」と変更されました。パルテノン神殿を髣髴とさせる列柱と中央のドームが印象的なバロック式建築で、第二次大戦中には米軍の空襲など戦火の影響を受けずに 99年前の姿を保っています。


同博物館の陳済民館長は、国立故宮博物院(台北市)を訪れる外国人観光客は多いですが、台湾博物館入館者のうち外国人は5%にも満たないと話し、今後は博物館100年の歴史と共に台湾の文化をアピールしていきたいと話しています。