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大型客船「太平輪」沈没69年 目的地の基隆で追悼式

  • 日付:2018-01-29
大型客船「太平輪」沈没69年 目的地の基隆で追悼式

約1000人もの犠牲者を出した大型客船「太平輪」の沈没事故は1月27日、満69年を迎え、犠牲者の記念碑がある北部・基隆市の記念公園で追悼式が行われました。記念碑は基隆港の海軍基地内に建てられており、これまで訪問には許可申請が必要でしたが、昨年末に記念碑を囲む塀が撤去され、記念碑一帯は小さな公園として整備されました。今回は塀が撤去されてから初めての追悼式となりました。

 
事故が発生したのは1949年1月27日。中国大陸の上海から基隆に向けて航行していた太平輪は東シナ海上で貨物船と衝突して沈没し、約1000人が命を落としました。事故は俳優の金城武や長澤まさみら主演で2014年に映画化され、話題を呼びました。

記念碑は1951年に建てられましたが、海軍基地内にあるため、遺族は訪れるたびに許可を申請しなければならず、中国大陸の住民については基地に入ること自体が許されていませんでした。

文化部の鄭麗君部長(文化相)は3年前にこの事実を知り、改善する決意を固めたといいます。遺族と文化部、基隆市、国防部(国防省)などが調整を重ねた結果、基地の境界線をずらすことで合意が得られ、公園として整備が進められました。

追悼式に出席した鄭部長は、各界の努力により誰もが自由に記念碑を訪問できるようになったことに触れ、遺族の長年の願いがかなったと喜びを示しました。