嘉義県の国立故宮博物院南部院区(南院)で12月10日、特別展「日本美術の粋-東京・九州国立博物館精品展」が始まりました。東京国立博物館(東京都台東区、東博)と九州国立博物館(福岡県太宰府市、九博)が所蔵する芸術品151件が一堂に展示されています。
12日に行われた記者会見には林正儀故宮院長や銭谷眞美東博館長、島谷弘幸九博館長らが出席し、それぞれがお気に入りの展示品を紹介するなどしました。
同展は2014年に東博、九博で開催された「台北国立故宮博物院-神品至宝-」の返礼展として開催されています。古代から近代までの日本美術の代表作が集結し、来場者は名作を通じて日本の美術史をたどれます。
南院で展示される作品151件のうち、国宝・重要文化財は計68件。国宝としては、尾形光琳の「八橋蒔絵螺鈿硯箱」、平安時代に描かれた「孔雀明王像」、狩野秀頼の「観楓図屏風」などがお目見えしています。
林院長は、今回の特別展で日本の国宝や重要文化財を展示できたことは、南院にとっては学習の機会になったとした上で、今後国際的な展覧会を開く際の基礎になったと語りました。
同展は来年3月5日まで開かれます。