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ツァイ・ミンリャン監督、中山堂の「顔」を撮影 供用82周年

  • 日付:2019-01-03
ツァイ・ミンリャン監督、中山堂の「顔」を撮影 供用82周年

台北市の中山堂の供用開始82周年を記念し、台湾映画界の巨匠、ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)監督のメガホンで、同建物を題材にした作品「光」が製作されました。20181226日に同所で記者会見が開かれ、初上映されました。会見に出席したツァイ監督は同作について「中山堂の顔を撮った」と説明し、中山堂を一人の老人と見なして撮影したとエピソードを明かしました。


中山堂は日本統治時代の19361226日に落成、供用開始されました。当初は台北公会堂と呼ばれ、戦後に現在の名称に改称されました。台北市の市定古跡に登録されていますが、20189月に国定古跡になることが決まり、文化部(文化省)の公布を待って正式に登録されます。


同作は中山堂管理元からの依頼で製作されました。光と影によって建物の美しさが表現されており、ツァイ監督は「光が当たっている時が一番美しい」と語ります。しかし、照明を使う予算がなかったため、「光を追い掛けて走っていた」と苦労を明かしました。


2018年の台北金馬映画祭の閉幕作に選ばれたツァイ監督の「あなたの顔」([イ尓]的臉)もまた、中山堂で撮影されました。ツァイ監督は、偶然にも同年の2作品はいずれも中山堂と関係があると話し、その環境と建物の美しさを称賛しました。


両作品は2019年に映画館で公開される予定です。中山堂によれば、「光」は公開期間終了後にユーチューブで見られるようになるそうです。