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台湾の舞台芸術がTPAM参加、国際的な舞台クリエイトと連携

  • 日付:2018-03-12
台湾の舞台芸術がTPAM参加、国際的な舞台クリエイトと連携

国家文化芸術基金会(以下、国芸会)が、初めて台湾の舞台芸術クリエーターやカンパニー、劇場関係者などを集めて、「国際舞台芸術ミーティングin横浜(Performing Arts Meeting in Yokohama、TPAM)」に参加しました。TPAMは現在、日本で最大規模かつ、最も代表的な舞台芸術に関する交流プラットフォーム。国芸会は、内外の舞台芸術に関するリソースを融合し、TPAMに積極参加することで、芸術文化交流プラットフォームの安定したモデルを構築し、台湾の芸術エネルギーを高めて、日本や東南アジアでの知名度と影響力を高めたいとしています。


今年のTPAMは2月10日から18日に横浜で開催。国芸会の林曼麗董事長が率いて、台湾から多数のアーティストらが参加しました。劇場関係では、国家両庁院や台中歌劇院、衛武営国家芸術文化センター、台北表演芸術センター、コ嶺街小劇場、思劇場、雲門劇場の代表らが参加しました。国芸会はTPAMの交流イベントに参加したほか、初めて、台湾の舞台芸術クリエーターやカンパニーをキューレーションする形でパフォーマンスを行いました。(コ=牛へんに古)


12日の夜にKAAT神奈川芸術劇場で開催されたレセプションでは、台湾と海外のアーティストらの交流が行われました。このレセプションには、台湾のアーティストや業界関係者、東京の台湾文化センターのほか、台湾の各劇場の代表らが参加。TPAMのディレクターである丸岡ひろみ氏や、国際交流基金(ジャパンファウンデーション)、オーストラリア・カウンシル・フォー・ジ・アーツ、フランス芸術振興会(ONDA)のほか、欧米、アジア、オーストラリアといった各地の芸術理事会や関係機関、劇場のディレクター、アーティスト、キュレーター、イベント関連やそのほか専門家が集いました。


1995年に発足したTPAMは、アジアで最も代表的かつ、現代的で実験的な舞台芸術の交流プラットフォームの一つで、毎年40カ国・地域から700人以上のアーティストやアートイベントのキュレーター、劇場代表者、プロデューサー、アートマネージャーといった舞台芸術に従事するプロが参加します。


国芸会は2015年から、台湾のアーティストや芸術カンパニーが、国際的な芸術環境における交流ネットワークを構築したり、開拓したりすることを支援しており、3年連続でTPAMに参加しています。今年は、台湾の舞台芸術の力を結集し、今までの国際展開の成果をもとにした「ARTWAVE Taiwan International Arts Network」としてTPAMに参加しました。


国芸会の林曼麗董事長は、「TPAMやそのほかの機関と組織的な協力関係を構築することで、台湾のアーティストを育成するほか、キュレーターや劇場代表者、独立プロデューサー、マネージャー、統合マーケティング担当者など、芸術関連のプロに、実際に活動できる国際舞台を提供し、また、ジャパンファウンデーションなど、国レベルの芸術文化育成機関と連携し、相乗効果を発揮したい」と述べています。


今年は、TPAMの交流プログラム「TPAMエクスチェンジ」で、台湾をテーマにしたシリーズが企画されました。この中で、プロデューサーの黄ブン氏と黄思農氏、蒋韜氏による、台湾のサウンド・アートの発展と現状に関するトークや、キュレーターの林人中氏と黄鼎云氏による、台湾の参加型舞台計画の多様性を紹介した対談、王永宏氏と黄ブン氏らによる、台湾とアジア各国の共同制作作品紹介が行われました。また、公募プログラム「TPAMフリンジ」では、林人中氏が企画したパフォーマンスプロジェクト「冬の夜ひとりの従業員が」を上演しました。3階建ての建物で上演されたこの作品は、再拒劇団の「年度考核協奏」、曽彦テイ氏と蒋韜氏の「夜行」、黄鼎云氏の「緘黙」といった作品とコラボ。仕事の意義と価値を見直すもので、仕事の後、眠りにつくまでの労働者の夜の精神状況を探った作品です。(ブン=雨かんむりに文、テイ=女へんに亭)


国芸会は、毎年TPAMに参加することで、台湾の芸術創作の多様性と戦略を示すこと、また、舞台芸術の国際的プロが、台湾の分野を超えた現代舞台芸術に、さらに注目することを期待しています。 


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