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作家・何敬堯氏、東京で台湾妖怪文学を語る

  • 日付:2018-08-14
作家・何敬堯氏、東京で台湾妖怪文学を語る

台北駐日経済文化代表処台湾文化センターは、「台湾カルチャーミーティング」と題する一連の講座を行っており、今年は「夏の台湾文学トーク」を開催。台湾の作家を招いて、関連する出版物を紹介し、日本の皆さんにより深く台湾を理解するきっかけにしていただいています。今年6月29、30日は、作家の何敬堯氏を招き、トークイベント「若き台湾人作家の活動報告--ミステリーも歴史も純文学も全部」と、講座「台湾妖怪奇譚」を開催し、近年の台湾文学の発展と、妖怪ブームを紹介しました。

 

何敬堯氏は講演で、妖怪をテーマに創作することは、京極夏彦氏の『巷説百物語』シリーズの影響を受けたと語っています。台湾に伝わる幻想的な話を書き始め、様々なスタイルの文学と台湾の歴史との融合を試み、台湾の読者が思っている、歴史小説とは単調なものだという見方を変えたかったといいます。『妖怪台湾:三百年島嶼奇幻誌』はまさに、何敬堯氏が、創作の過程で読んだ古い書物をとりまとめて構成し、書き上げたもので、300年余りにわたる西洋人、漢人、日本人、原住民といった様々な民族の台湾での物語を記録したものです。

 

京極夏彦氏もサプライズで台湾文化センターを訪れ、「台湾妖怪奇譚」講座に参加。終了後は、何敬堯氏に、「最新作が台湾の妖怪ブームをさらに盛り上げることを期待する」と激励しました。2日間のイベントには、100人以上が参加しました。

 

台湾文化センターの朱文清センター長は、「日本では近年、台湾ブームが起こっているが、日本の皆さんには、観光やグルメ以外の台湾も見ていただきたい」と述べ、「今回、何敬堯氏を招き、若手作家の視点から、『虎姑婆』や『林投姐』、『椅子姑』など、台湾人には共通の記憶である『妖怪』を紹介した。こうした妖怪は、台湾の各世代の歴史的背景や文化信仰を反映しており、台湾の多元的な文化を非常によく表しているといえる」との考えを示しています。


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