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文化部と愛知大学、映画と芸術から「新南向」を解き明かす

  • 日付:2018-11-26
文化部と愛知大学、映画と芸術から「新南向」を解き明かす

文化部が、愛知大学と連携して実施している「台湾文化光点(スポットライト)計画」は今年で5年目となりました。今年は、関西大学、金城学院大学とも連携し、現代台湾の映像芸術と文学作品から、「新南向文化を解き明かす」をテーマとしたシンポジウムと一連の映画イベントを計画しており、台湾の東南アジアに対する見方と相互関係を、日本の学術界の観点から探求します。

 

愛知大学は9月15日、大阪で第1回目のシンポジウムを開催しました。このシンポジウムには、学者の鄭欽仁氏、薜化元氏、呉介民氏を招き、今までの「南進」政策の歴史について考察。また、台湾の政府が現在、「南向」政策を進めるに当たって、中国の影響力にいかに対応するかを考えました。


文化部與日本愛知大學合作「新南向文化詮釋」系列活動 1.jpg

 

台北駐日経済文化代表処台湾文化センターの朱文清センター長は南向政策について、李登輝総統の時代に、台湾の貿易市場を分散させるために提案されたと説明。2016年には蔡英文総統が、東南アジア諸国連合(ASEAN)の台頭を受けて、新南向政策を掲げ、東南アジアやインド、オーストラリアなど18カ国との貿易関係、さらには文化、観光、人材など双方向の交流も含めた関係拡大を進めているとし、このため文化部は、東南アジア国際諮問委員会を立ち上げ、東南アジアとの交流強化に当たっていると紹介しました。

 

愛知大学の「新南向文化を解き明かす」をテーマとした一連のイベントでは、その後、夏暁鵑教授を招いて、グローバリゼーション下の外国人労働者や結婚移民をテーマとした講演会が行われ、10月には名古屋大学や、金城学院大学、関西大学で、「南進・南向 台湾映像芸術の視点と地域政治」と題するイベントが相次いで開催、映画を通しての分析と学術シンポジウムが行われました。このイベントには、郭亮吟氏、藤田修平氏、陳儒修氏、王亜維氏、邱坤良氏、孫松栄氏、呉介民といった監督や学者が参加。南進と南向を進める台湾の自我と他者の歴史的想像を論証し、現代台湾の映像芸術作品における外国人労働者や新移民について検討するなど、さまざまな次元での解釈を展開しました。