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日本時代の別荘「逍遥園」に文化部の賞、台日の職人が修復

  • 日付:2023-04-25
日本時代の別荘「逍遥園」に文化部の賞、台日の職人が修復

南部・高雄市の歴史建築「逍遙園」が文化部(文化省)の今年度の「国家文化資産保存奨」に輝いたことを市文化局がこのほど発表しました。日本統治時代に別荘として建設され、台湾と日本の職人が修復作業を行いました。修復に携わった高雄大学の陳啓仁教授は、建築と都市文化の再生における重要なプロジェクトとなったと話しました。

国家文化資産保存奨は優れた文化資産の保存、維持が行われた例や貢献者に贈られる賞。同部が3年に1回実施しており、今年で6回目を数えます。高雄市によれば、逍遙園は8県市12例の中から選ばれました。

文化部文化資産局などによりますと、逍遥園は1939年、浄土真宗本願寺派第22世宗主の大谷光瑞によって建てられました。和洋折衷様式。戦後は国軍の宿舎として使用されました。2017年に修復が始まり、20年に一般公開されました。

陳教授は、逍遥園の保存を巡る課題は都市の文脈の整理、近代史の研究、建築技術の検証や再現などにまたがっていたと言及。修復過程では官民が協力し、台日の職人間による国際交流があったと振り返り、単なる歴史建築の修復にとどまらない施工例だと語りました。

市文化局の王文翠局長は、文化資産の維持、保存は文化関連のプロジェクトにおいて最も時間と労力を要する分野で、都市文化を構成する基礎とも言えるとし、市内では過去10年間の取り組みの成果が現れていると述べました。

(高雄市文化局提供)