台湾の人気テレビ人形劇、霹靂布袋戯の主人公「素還真」の声優として知られる黄文択さんが6月12日に亡くなりました。65歳でした。4000以上のキャラクターの声を吹き込み、霹靂布袋戯における大黒柱的存在でした。
制作会社「霹靂国際多媒体」（霹靂社）が13日、明らかにしました。
黄さんは中部・雲林県出身。台湾の伝統人形劇、布袋戯（ポテヒ）を受け継ぐ一族の4代目として生まれ、兄と共に霹靂社を立ち上げました。多種多様な声を使い分け、それぞれのキャラクターを生き生きとした魅力的な存在にしたことから、「八音才子」とも呼ばれました。
黄さんは今年1月に台湾で公開された「素還真」の少年期を描いた同名映画でも声優を担当。同作は今年の台北映画賞（台北電影奨）でアニメーション作品賞など4部門で候補になっており、黄さんは声優として「傑出技術」部門にノミネートされました。7月9日に受賞者の発表が行われます。
日本で2016年から放送開始された日台合作の武侠人形劇「サンダーボルトファンタジー東離剣遊紀」は霹靂社が操演、撮影を担当しました。