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写真家・沈昭良さん、東京の企画展に出展 台湾特有の演芸文化を紹介

  • 日付:2018-03-06
写真家・沈昭良さん、東京の企画展に出展 台湾特有の演芸文化を紹介

台湾の写真家、沈昭良さんの作品が、東京のデザイン専門施設「21_21デザインサイト」で開催中の企画展「写真都市展 −ウィリアム・クラインと22世紀を生きる写真家たち−」に出展されています。展示されているのは、移動式のパフォーマンスを行う台湾特有の演芸団「綜芸団」がステージとして使用するきらびやかなトラック「舞台車」を写し出したシリーズ作品16点です。沈さんは、日本の人々に台湾文化への理解と関心を高めてもらえればと願いを語りました。


沈さんは台南出身の1968年生まれ。出展したシリーズ作品は「STAGE」と名付けられ、大型作品16点が横30メートルの壁に並べて展示されています。大型トラックステージを使った台湾の生き生きとした情景に、トラックの組み立てから撤去までの24時間を撮影した高速度撮影映像を組み合わせ、アジアの深い混沌を浮かび上がらせました。


「これほど大規模の展覧会に参加できたことは、私個人にとっても、台湾の写真家にとっても大きな意義がある」と喜びを語る沈さん。台湾人が同所で作品を展示するのは初めてです。また、作品は思っている以上に注目されていると話し、反響の大きさに驚きをのぞかせました。 


沈さんは2月22日の内覧会、同23日の開幕式に出席し、20世紀を代表する米国出身の写真家、ウィリアム・クラインさんやグラフィックデザイナーの佐藤卓さんらと交流しました。同24日には、展覧会ディレクターの伊藤俊治さんと対談し、台湾綜芸団の様々な表情や庶民生活などについて紹介しました。


同展はクラインさんの作品を出発点に、沈さんのほか、朴ミナさん、石川直樹さん、勝又公仁彦さんなどアジアの若手写真家12人の作品を展示し、20世紀から21世紀に至る都市ビジョンの変貌を伝えています。開催は6月10日まで。