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台湾・フランス共同で手掛けた「台湾音響実験室」完成 供用始まる

  • 日付:2019-11-21
台湾・フランス共同で手掛けた「台湾音響実験室」完成 供用始まる

中華民国空軍総司令部(空総)の跡地を活用した文化施設「空総台湾当代文化実験場」(C-LAB)で、文化部(文化省)がフランス国立音響音楽研究所(IRCAM)と共同で手掛けた音楽スペース「台湾音響実験室」が21日完成し、供用が始まりました。高性能の音響設備を備え、コンサートや演劇、サウンドテクノロジーのパフォーマンスなどに利用される予定です。

C-LABでは、軍事施設のイメージ払拭(ふっしょく)に向け、景観工事が進められています。面積約7ヘクタールの敷地の周囲は塀で囲まれ、台北市の中心部にありながら一般人が近寄り難い厳粛な雰囲気を漂わせていました。景観工事では塀の撤去が行われ、開放的な空間に生まれ変わる予定です。現在は参観できない施設もありますが、工事完了後には敷地内の全ての施設が一般公開される予定です。工事は来年2月までに完了する見通しとなっています。

文化部の資料によると、同所は日本統治時代末期に設けられた台湾総督府工業研究所を前身としており、戦後に台湾省工業試験所を経て1950年に空軍総司令部(現・空軍司令部)となりました。2012年に司令部が他所に移転し、跡地となったスペースは18年から現代文化の拠点として再利用されています。運営は文化部(文化省)傘下の財団法人が担当しています。

同所で21日行われた記者会見に出席した鄭麗君文化部長(文化相)は、塀の撤去を通じて、イノベーション集積地としての歴史をスタートさせたいと意欲を示しました。

› https://clab.org.tw/soundlab/