日本統治時代にルーツを持つ台北市の台北科技大学で、当時の卒業アルバムをテーマにした特別展が開催されています。
同大は1912年、台湾総督府の工業講習所として開校し、その後台北工業学校と改称。来年で110周年を迎えます。特別展は日本統治時代に建てられた赤れんが造りの校舎「紅楼」で、文化事業発展学科と図書館が共催しています。
イベントの企画や構成を請け負う呉宇凡助理教授によりますと、図書館には比較的完全な形で日本統治時代のアルバムが収蔵されているといいます。
またアルバムは学校での生活を記録しただけでなく、日本政府と学校の宣伝物としての役割もあったと指摘。内容やレイアウト、写真には当時の教職員や生徒らの思いや記憶、アイデンティティー、当時の社会の権力構造などが入り交じっており、かつての台湾社会や教育の発展を知られる直接の素材だと語りました。
修士課程に通う朱芳儀さんは、日本統治時代の高等教育のアルバムに触れる機会は少ないとし、台北工業学校の「男子校」の雰囲気が伝わってくると話しました。
11月19日まで。