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日本時代の旧製糖工場施設、劇場に生まれ変わる 台北・万華

  • 日付:2022-06-01
日本時代の旧製糖工場施設、劇場に生まれ変わる 台北・万華

日本統治時代に建設された旧製糖工場の建物を再利用した劇場「万座暁劇場」が5月26日、台北市万華区の市指定古跡「糖廍文化園区」内に正式にオープンしました。同劇場は劇団シャインハウスシアター(暁劇場)が運営を担います。今後、暁劇場による公演や展覧会のほか、外部の演劇グループへの施設の貸し出しも行われ、万華を拠点に地元の観客や学校、社会団体らと共同で舞台芸術の普及を図ります。

糖廍文化園区は日本統治時代に台北製糖が建設した製糖工場を活用した施設です。台北市は2003年、旧製糖工場施設を市の古跡に登録しました。文化園区内には戦後に倉庫として使われていた建物が3棟あり、2011年9月に市による修復が完了。暁劇場は2019年末、このうち1棟を借り受け、劇場の開業に向けて修復・再利用計画を進めていました。劇場は当初、2020年のオープンを予定していましたが、行政上の手続きや経費の大幅な不足によって開館に遅れが生じていました。

暁劇場の鍾伯淵アートディレクターは26日の記者会見で、国内には同劇場のように幅20メートル、奥行き14メートルの舞台を持つ中小規模の劇場は少ないと言及し、より大きな会場での公演に挑戦したいと考える劇団にとって適した劇場だとアピール。将来的に台北市内の小規模劇場から大ホールまでをつなぎ、舞台鑑賞の回廊を築ければと期待を寄せました。

(写真は暁劇場提供)