メインのコンテンツブロックにジャンプします

日本時代実業家の銅像、複製品が設置当時の場所に/台湾

  • 日付:2022-12-17
日本時代実業家の銅像、複製品が設置当時の場所に/台湾

日本統治時代の実業家、山本悌二郎の銅像の複製品が17日、南部・高雄市内でお披露目された。オリジナルの銅像が最初に設置された場所で除幕式が行われ、山本の出身地である佐渡市の渡辺竜五市長らが出席した。


山本悌二郎は日本統治時代に台湾製糖の創設に尽力し、社長も務めた。銅像は台湾製糖が高雄に置いていた橋頭製糖工場内に1929年に設置されたが、戦後に佐渡市内の公園に移された。今年8月、佐渡市から「帰郷」し、高雄市美術館に所蔵された。


お披露目された複製品は同館が制作した。文化部(文化省)の蕭宗煌政務次長は、オリジナルが台湾に戻り、複製品が元の場所に設置されたことは歴史の再現や美術史の再構築において非常に有意義なことだと語った。


渡辺市長は、山本悌二郎が高雄の発展に貢献したことに触れ、高雄と佐渡の縁を結んでくれたとし、今後も両自治体間が多分野で交流できることに期待を寄せた。


同部は台湾芸術史の再構築のため、海外に散る台湾芸術家の作品の里帰りを推進している。オリジナルの山本悌二郎像を手掛けたのは、日本に留学し「台湾彫刻の父」と呼ばれた黄土水。複製品をもう1点制作し、佐渡市の真野公園に贈る予定だという。


(写真は高雄市政府提供)