文化部(文化省)は12月22日、文化財の保存に重要な技術を持つ「人間国宝」として職人3人を新たに認定したと発表しました。3人はいずれも高い技術力で伝統建築の修復に貢献してきました。同部が認定した人間国宝はこれで16人となりました。
選ばれたのは、寺廟の屋根の立体装飾を手掛ける職人の徐明河さんと、コンクリートやしっくいを扱う左官職人の李清海さん、蘇清良さんです。
徐さんは、食器やガラスの破片を組み合わせ、人間や花、鳥などさまざまな形を作り出す技術の保存者です。1998年から主に古跡の修復に従事してきました。日本統治時代に台北の龍山寺などを手掛けた職人、姚自来に師事しました。文化部は、徐さんの仕事は工法から材料まで手作りと伝統にこだわっていると評しました。
李さんは中国の職人から技術を学び、離島・金門県の伝統建築の維持に大きく貢献しました。蘇さんは、寺廟や中華式建築、和洋折衷建築などさまざまな建物の工事の実績を持ち、道具の製作も行いました。
文化部は、これらの伝統的な技術の保存と伝承に努めていくとし、台湾の伝統文化を次世代につなぎ、台湾文化の特色と主体性を示していきたいとの姿勢を示しています。