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総統府で落成100周年記念特別展 日本人設計者の孫「祖父は幸せな建築家」

  • 日付:2019-03-23
総統府で落成100周年記念特別展 日本人設計者の孫「祖父は幸せな建築家」

日本統治時代に建設され、今年で落成100年を迎える台北市の総統府(旧台湾総督府)で324日、写真などを通じて庁舎の歴史を振り返る特別展が開幕しました。同23日に開かれた記者会見には、建物を設計した建築家、森山松之助の孫に当たる男性が出席し、「祖父は誇りに思うでしょう」と喜びを示しました。

 

森山松之助は、台湾総督府営繕課の技師として1907(明治40)~1921(大正10)年にかけて台湾に滞在し、台北州庁(現監察院)や台南州庁(現国立台湾文学館)など多数の官庁建築を手掛けました。台湾ではその多くが国定古跡として修復、保存、利用されています。

 

文化部(文化省)の資料によると、台湾総督府は1919(大正8)年完成。当時の東アジアで屈指の大きさを誇りました。中華民国政府が台湾に移転した1949年以降は総統府として使われています。1998年に国定古跡に登録されました。

 

孫の男性は、祖父が設計した建物は日本ではあまり残っていないとした上で、台湾では高度な都市化の中でも古い建物が大切に守られているのが素晴らしいと称賛。もし祖父が今の台湾を見たら、自分は最も幸せな建築家だと誇りに思うだろうと感慨深げに語りました。

 

陳建仁副総統は、今回の特別展を見逃したら次まで100年待たなければならないと語り、来場を呼び掛けました。


› www.100.president.gov.tw