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台南で「地獄と幽霊展」 内容に賛否両論、大きな注目集める

  • 日付:2022-07-13
台南で「地獄と幽霊展」 内容に賛否両論、大きな注目集める

南部・台南市美術館2館で6月25日から10月16日まで開かれる「アジアの地獄と幽霊展」が話題を集めています。開幕前の6月中旬、同館のフェイスブックに展示のPRとして妖怪「キョンシー(殭屍)」の写真が投稿されたところ、公式サイトが一時アクセスしにくくなるほどの大きな反響が寄せられました。一方で、一部からは「不快だ」などとして中止を求める意見も寄せられ、賛否両論が巻き起こっています。


同展はフランス・パリのケ・ブランリ美術館との共催で行われます。アジアにおける「未知の世界に対する恐怖と想像」を紹介するという趣旨で、台湾での開催に当たり仏教や道教など宗教の影響、日本統治時代に形成された文化などの紹介も盛り込まれました。


台南市の黄偉哲市長は6月22日、展示を視察しました。同展を巡り議論が起こっていることについて、亡霊や妖怪については人それぞれ考えが異なると指摘し、同展では文化的な視点から理解を深めることができる他、人間性という面でも考えさせられる面があると言及。台南には多くの寺廟があることにも触れ、リラックスした気持ちで見てもらえればと話しました。


同館は22日、フェイスブックページで展示について改めて案内し、同展開催期間中の毎週土曜午後6時~同9時に市内にある道教の寺「天壇天公廟」のお守りを1000個限定で入場者に配布すると発表しました。観賞には魔よけの効果があるとされる「モモの木の剣」やもち米の持参が必要だと呼び掛ける声があったことに関しては、危険物や飲食物の持ち込みは禁止だとし、モモの木の剣やもち米を持ち込まないよう注意喚起しました。


(写真は台南市美術館提供)