松本清張が台湾のミステリー小説に与えた影響などを紹介する「遺された指紋―松本清張と台湾ミステリー小説」展が台湾と日本の計3カ所で同時開催されています。
日本では、東京都内の台北駐日経済文化代表処台湾文化センター、北九州市立松本清張記念館、台湾では南部・台南市にある国立台湾文学館で、7月29日に開幕しました。
同センターでは同30日、同展に合わせ作家の京極夏彦氏を招き、講演会を開催しました。京極氏は、台湾のミステリー小説が日本で出版されることが増えてきたと言及。同展については、台湾と日本で同じ展示が見られるのは非常に珍しく、内容もこれまでにないものだと話しました。
台湾では日本のミステリー小説が広く読まれており、松本清張も台湾のミステリー作品の発展過程において大きな役割を担ったとされます。これに焦点を当てつつ、「華文推理小説の発信基地」となった台湾と日本のミステリー小説の交流史についてもひもといていきます。