国立故宮博物院(台北市)が所蔵する青磁の特別展が大阪市立東洋陶磁美術館で12月10日から始まりました。展示されているのは北宋(960~1127年)末期に宮廷用青磁を焼成した汝窯を代表する作品で、同美術館は「美の真髄を堪能してほしい」と話しています。
汝窯青磁は、緑がかった青色に、輝く淡いピンク色の光沢を帯びていることが特徴とされます。今回展示される作品のうち「青磁無紋水仙盆」は最高傑作と称され、海外では初公開となります。
北宋の水仙盆は、故宮が所蔵する4点と東洋陶磁美術館の1点を含め、世界で6点しか現存していません。汝窯青磁の美しさは現代の技術では再現できないとされていて、日台で保存されている作品が一堂に集う貴重な機会となっています。
特別展「台北 國立故宮博物院―北宋汝窯青磁水仙盆」は来年3月26日まで開催されます。