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故宮南院、12月28日にプレオープン 名品「翠玉白菜」の展示も

  • 日付:2015-10-29
故宮南院、12月28日にプレオープン 名品「翠玉白菜」の展示も

国立故宮博物院南部院区(南院)が今年12月28日、南部・嘉義県にプレオープンします。その内部が9月17日、報道陣に初公開され、同博物院の馮明珠院長により施設や特別展の説明が行われました。台北市の国立故宮博物院(北院)の名物とされるヒスイの彫刻「翠玉白菜」と豚の角煮にそっくりの形をした「肉形石」が南院に場所を移し期間限定で展示されることも発表されました。期間は翠玉白菜が開幕日から2016年10月2日まで、肉形石は同年10 月4日からになっています。



約70ヘクタールの敷地に博物館のほか、人工池、庭園などが設置され、巨大な公園のようになっている南院。この日公開されたのは、南側の景観エリア、今年4月に完成した全長約141メートルのアーチ橋、建設中の博物館ロビー部分などです。営建署南区工程処の呉瑞安処長によれば、博物館建物の工事進捗状況は9月10日現在、94.12%。完成は10月末を予定しているといいます。



博物館は華夏、インド、ペルシアの3つの文化の融合をイメージして設計されました。ロビーの内装などにはそれぞれの文化を象徴する竜、ゾウ、ウマのモチーフが取り入れられます。



屋外の景観エリアには約5000本の樹木が植えられたほか、日本の前衛芸術家、草間彌生の作品なども展示されます。オープン後には夜間のライトアップが実施されるそうです。故宮の関係者は「嘉義の重要な観光スポットになる」と自信をのぞかせました。



馮院長は、南院は北院の"分院”としての位置付けではなく「本院」だと強調しました。アジアの芸術や文化をテーマにするとのコンセプトは一貫して変わっていないと話し、開幕を前にした期待と喜びを語りました。



開幕と同時に開催される10大特別展では、大阪市立東洋陶磁美術館から借り入れた高麗青磁176点や17~18世紀にヨーロッパで高く評価された伊万里の磁器161点も展示されます。期間は2017年12月28日まで。



また、2016年12月10日から2017年3月5日までの約3カ月間、東京国立博物館(東京都台東区)と九州国立博物館(福岡県太宰府市)が所蔵する国宝、重要文化財、重要美術品68点を含む計150点の所蔵品を展示する特別展も行われます。



外国人を含む全ての人への公開が始まるのは12月29日からになっており、2016年3月31日までは全来場者に無料開放されます。入場は完全予約制で、10月30日からインターネット上で予約受付が開始されます。