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台北自来水博物館

  • 日付:2019-08-19
台北自来水博物館

「自来水博物館」は台北市公館地区にあり、バロック様式を採用した風情ある建物で、建物本体は、日本統治時代のポンプ室でした。日本統治時代、総督府は英国人技師ウィリアム・K・バートンの意見を聞き、台北地区への水供給のため、公館観音山に近い新店渓一帯を水源地として、取水口を設置しました。完成は1908年で、長きにわたり、取水と浄水輸送という重要な使命を担ってきました。


1977年に役目を終えた後、台北自来水事業処(水道局)は、この建物を修復し、ポンプ室の姿を復元しました。また、各地から水道の歴史に関する写真や機材を収集して、全体的なコンテンツと関連設備を充実させ、室内には日本統治時代に使用されていた取水機器や操作設備、水道設備などを展示し、全国初の自来水博物館を完成させました。


また、「自来水博物館」は1993年、近隣にある観音山貯水池、量水室、ポンプ場の3施設と合わせて、内政部(内務省)から正式に国家三級古跡に指定され、名称を「台北水道水源地」と改められました。


「自来水博物館」の外観は、欧州ルネサンス期の建築様式で、長い弧を描いた平面を持ち、内部の骨組みは鉄筋構造、窓枠は鉄で鋳造されたものです。また、正面の柱廊はコリント式が採用されており、両サイドの入り口にはドームがあり、台湾で、後期ルネサンス建築にならって建てられたものの典型です。現在では、欧州のクラシカルな雰囲気が人気となり、結婚写真の撮影に多くのカップルが訪れる場所となっています。


「自来水園区」は、自来水博物館と浄水場、観音山貯水池といったスポットから構成されており、園区内には、水遊びができるスペースのほか、のんびり景色を楽しめる場所もあります。また、水の輸送設備エリアと公館浄水場では、実際の水供給のプロセスが示されています。水に親しみ、水を使用することで、皆さんに水資源を大切にしてもらうことを期待しています。


自来水事業処は、ポンプ場の修復や、水道橋のライトアップ、展望台とイベント広場の設置も行い、公館の川岸を美しく整備。自来水園区と川沿い施設を連携し、市民の皆さんに、楽しく学べて文化的かつ多元的で素晴らしい憩いの場を提供しています。

 

自来水博物館は、日本統治時代に造られた後期ルネサンス様式の代表的建築物であるほか、台北地区の水道システム運用の始まりの場所でもあります。現在、多くの水遊び施設が園区内にあり、充実した娯楽施設になっています。