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台南市の林百貨

  • 日付:2016-09-29
台南市の林百貨

環境紹介

台南市中西区の「林百貨」は文化財に指定されている台湾で唯一のデパートです。日本統治時代に台湾南部初の百貨店として開業した「ハヤシ百貨店」の建物を再利用し、2014年6月にオープンしました。館内ではご当地グルメやクリエイティブ商品などが販売されているほか、アートスペースも設けられており、台南の文化を感じることができます。


歴史・沿革

林百貨の前身となる「ハヤシ百貨店」は、山口県出身の林方一により創業され、1932(昭和7)年12月にオープンしました。当時の台南で最高の6階建ての建物で、台南で初めてエレベーターが設置されました。日本統治時代は地域の繁栄の象徴とされていましたが、1945年の終戦とともに廃業。その後、一時期は警察などの事務所として利用されたこともあったものの、長年空きビルとなっていました。そんな中、建物は台南市の市定古跡に登録され、2010年1月から3年余りにわたり、修復工事が行われました。そして2014年6月、「林百貨」として新たなスタートを切り、約70年ぶりに賑わいを取り戻しました。


現在の林百貨

新しく生まれ変わった林百貨は、台南新モダン時代の窓口として、台南の新たなストーリーを紡ぎ出しています。文化・クリエイティブの発信基地として、クリエイティブ商品や工芸品などを販売するフロアを設置。また、1階では台湾でデザインされた良質な製品やお土産、お茶などを販売し、台湾の美意識や魅力的なライフスタイルを紹介しています。


モダンな雰囲気を醸し出す一方で、「ハヤシ百貨店」時代に設置された屋上の神社や「流籠」と呼ばれる当時のエレベーター、米軍による爆撃の跡などはリニューアル後の現在でも残されており、歴史をうかがい知ることもできます。


歴史的建築物の中にいながらにして台南の「今」を感じられる林百貨は、台湾のみならず、日本人観光客からも注目されており、毎日多くの客で賑わう人気スポットとなっています。