文化部（文化省）の海外拠点の一つ、駐ニューヨーク台北経済文化弁事処台北文化センターとニューヨークの芸術機関であるトライアングル・アート・アソシエーション（Triangle Arts Association, TAA）がこの度、5度目の協力を行います。2024年のニューヨークでのレジデンシープログラム参加者として、芸術家1人を選定。今回選ばれたのはニューメディア・アーティストの陳郁文（チェン・ユウェン）さんです。
陳さんはシカゴ美術館付属美術大学修士課程修了。撮影やニューメディア創作を行っており、都市観測や環境、文化アイデンティティーなどを作品テーマとしています。近年の創作では、文化と歴史の記憶が個人のアイデンティティー構築にどのように影響するかということにスポットを当てています。
陳さんが今回、ニューヨークでのレジデンシープログラムでテーマとするのは、ニューヨークの移民グループの「離散物体」。移民が故郷から携えてきた道具や衣服、レシピなどで、移民の過去と現在の故郷の間にあるあいまいで矛盾した関係を表現します。陳さんは滞在する地域の資源により、当地の多様な文化をベースとした視野の下に作品を披露し、自身の創作の中身を拡大したいと述べています。さらには、台湾のアーティストの創作力を国際舞台に示したいとも語りました。