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タイのアートセンターで移民について探求、芸術家が台湾の視点示す

  • 日付:2024-03-27
タイのアートセンターで移民について探求、芸術家が台湾の視点示す

タイ・バンコクにあるジム・トンプソン・アート・センター(The Jim Thompson Art Center)が6月5日まで、特別展「Nomadic」を開催しています。遊牧民というコンセプトで、アジアによく見られる流動的なアイデンティティーとふるさとの多様性を見直しています。この特別展には、アジアのアーティスト8人が招待されて参加しており、このうち2人が台湾のアーティスト。リン・イーチィ(林羿綺)さんとツァオ・リャンビン(曹良賓)さんが台湾人のストーリーと視点で作品を作り上げ、移民とアイデンティティーといった概念を探求します。

 

リンさんの作品「Transoceanic Practice」は、インスタレーションアートと画像で一族の移民の歴史を表現しています。林さんによりますと、祖母の世代は金門出身ですが、祖母やその兄弟姉妹は戦乱などのため、台湾やインドネシア、マレーシアなどに移り住みました。このため、同じ家庭の人でありながら、それぞれが異なるアイデンティティーを持っています。こうしたことから林さんは、自分が今、どのようにして台湾人になったかを考えるようになったということです。

 

ツァオさんの作品「Becoming Taiwanese: As Ritual」は、台湾にある、以前は日本の神社だった所に設置された忠烈祠の記録を通して、異なる支配者が台湾に残した統治の痕跡を考え、台湾人というアイデンティティーが示す意味を探求しています。