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沖縄の台湾移民描いた作品がノミネート 台北映画賞

  • 日付:2016-05-12
沖縄の台湾移民描いた作品がノミネート 台北映画賞

沖縄県八重山の台湾移民を題材にした映画「海の彼方」(海的彼端)が、優れた台湾映画を表彰する2016年「台北映画賞」(台北電影奨)のドキュメンタリー部門にノミネートされました。黄インイク(黄胤毓)監督は、一つの家族史を通じて沖縄と台湾の歴史を知ってもらえればと語っています。


ノミネート作品は計40本。長編フィクション部門では昨年興行収入4億台湾元(約13億4000万円)を超える大ヒットを記録した「私の少女時代」(我的少女時代)や映画「リング」「呪怨」を手掛けた一瀬隆重さんがエグゼクティブ・プロデューサーを務めたホラー映画「屍憶」なども入選しました。


台北市内で10日に行われたノミネート発表会には、撮影監督で同映画賞の主席を務めるリー・ピンビン(李屏賓)さんや各ノミネート作品の監督、キャストなどが出席しました。今回の映画大使に就任している女優のティファニー・シュー(許[王韋]ネイ)は出演作品が3本ノミネート。3作の同時入選に「嬉しい」と笑顔を見せました。(ネイ=寧の下半分が用)


「海の彼方」は3年がかりで製作。日本統治時代に台湾から沖縄・八重山に移り住んだ88歳の女性が台湾に人生最後の里帰りをする姿を追いました。作品は女性とその孫の視点から描かれており、監督は、同作品は今秋に日本での一般公開も決まっているということです。


今年はアニメーション、短編、ドキュメンタリー、長編フィクションの4部門に過去最高の計302作品の応募が寄せられました。同賞は、台湾の身分証または居留証(ARC)を持つ監督が製作した作品を対象としています。


発表会前日の9日には、10日に正式発表予定だったノミネートリストの一部が流出するアクシデントもありましたが、リー主席は不手際を謝罪した上で「これまで以上に素晴らしいイベントにする」と意気込みを示しました。


授賞式は7月16日に台北市内で開かれます。