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台湾芸術家の作品 瀬戸内国際芸術祭で人気集める

  • 日付:2016-03-28
台湾芸術家の作品 瀬戸内国際芸術祭で人気集める

3月20日に開幕した現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2016」で、台湾の芸術家、ワン・ウェンチー(王文志)さんとリン・シュンロン(林舜龍)さんの作品が人気を集めています。


3年に1度開かれる同芸術祭の開催は今年で3回目。世界34の国・地域のアーティスト226組の作品が瀬戸内海の12の島と高松(香川県)、宇野港(岡山県)の会場に展示されます。会期は、春、夏、秋の3期に分かれており、計108日間。


ワンさんは、展示場所となる小豆島の特産品、オリーブをテーマに、約5000本の地元産竹を使用して巨大なドームを作り上げました。ワンさんによると、「オリーブの夢」と名付けられたこの作品の完成までにかかった期間は約40日。ワンさんが率いたスタッフ40人のほか、地元の人々も協力しました。


地元の産業を取り入れたかったと語るワンさん。外観をオリーブの形にしただけでなく、内部には楕円形の高低差を設け、周辺に広がる棚田と呼応させました。


高松港周辺に設置されているリンさんの作品「種の船」は、流木を用い、種の漂流をイメージしています。2013年の同芸術祭に引き続いての展示で、前回の豊島での展示後、一度台湾に戻り、再び瀬戸内にやって来ました。リンさんによると、同作品には設計図や施工図が無く、説明が必要な際にチョークで地面に図を描くだけで、職人は組み立てができ、この点に日本人は驚きを示すそうです。作品は会場に常設されます。


7月18日から始まる夏の会期では、小豆島のビーチに「国境を越えて・潮」を展示。砂や砂糖、白玉粉、石灰などを使用して作った196体の子供の像を通じ、見る人に人類の希望の象徴である子供について考えてもらいたいとしています。