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文化スポット計画 原住民工芸家、日本で脚光を浴びる

  • 日付:2014-03-31
文化スポット計画 原住民工芸家、日本で脚光を浴びる

文化部と日本国立民族学博物館の共同で台湾文化スポット計画が開催され、30日に「伝統と革新 台湾原住民工芸」シンポジウムが行われました。シンポジウムには染織物業界で国際的に知られる「野桐工房」の代表、ユマ・タル(尤瑪達陸)先生、バウナイ・ワタン(弗耐互旦)先生、第10回「工芸の夢」テーマ賞で織物刺繍作品が入賞した陳利友妹さん、国立台湾史前文化博物館研究員の林志興さんが日本に招かれ、理論に実際の製作を組み合わせて台湾原住民の工芸作品と産業発展の現状を紹介。原住民の編み物の技法をその場で実演し、会場にいた200名余りの日本人工芸家らを驚かせました。


ユマ・タル先生はポータブル機織り機を持参し、会場で伝統的な編み方を実演して見せ、伝統を現代の美学と結びつけながら、台湾原住民の天然染織物工芸の現状について解説しました。工芸家の陳利友妹さんはパイワン族に古くから伝わる刺繍、「十字刺繍法」(クロスステッチ)を紹介。9種類の異なる刺繍の技法を実演してみせ、「十字刺繍」による作品を展示。訪れた観客は原住民工芸の素晴らしさに大変驚いていました。また、林志興研究員は「台湾原住民の工芸の現在と未来」と題して、台湾原住民の工芸の発展と歴史、産業化と市場の現状を紹介しました。


国立民族学博物館は日本の桜の名所でもある万博記念公園内にあります。この時はちょうど年に一度の桜の見ごろにあたり、会場には台湾原住民の工芸文化について知ろうと、200名近くの工芸界の人々が集まっていました。同博物館館長の須藤健一さんは開幕の挨拶で、文化部・台湾文化スポット計画のおかげで今回の活動を催すことができ、日本の人々に台湾のエスニック文化の魅力を紹介できると感謝の意を表しました。駐日本代表処台北文化センターの朱文清主任は開幕の挨拶で、台湾文化スポット計画では日本の東京、大阪、名古屋にいずれも協力対象者がおり、このような提携を通して台湾の多元的で豊富な文化の姿を人々に紹介することが台日文化交流の増進につながればと述べました。


日本・国立民族学博物館スポット計画では、台湾の原住民の衣装や道具などの文化財6,000点余りを日本の台湾原住民文化研究の宝として所蔵し、積極的に台日文化交流を進めていきます。3月30日の「伝統と革新 台湾原住民の工芸」シンポジウムでは原住民工芸家が招かれ作品を展示し、原住民の工芸の特色を紹介するほか、4月29日には王童監督の「村と爆弾」(稻草人)、5月6日には萬仁監督の「超級大国民」(超級大國民)、6月8日には侯孝賢監督の「童年往事 時の流れ」(童年往事)、6月14日には魏徳聖監督の「海角七号 君想う、国境の南」(海角七號)など台湾名作映画文化講座を開講します。講座では毎回、国立民族学博物館の野林厚志教授が映画の鑑賞ポイントを解説、日本の観客にさらに楽しく台湾の映画文化を知ってもらいます。


「台湾文化スポット計画」は企業家の尹衍リョウ(=木へんに梁)氏が龍応台部長の呼びかけに応えて自発的に行った寄付によりまかなわれているもので、今年で2年目に入ります。文化部ではこの活動を通して台湾の芸術家と日本社会の交流を促し、日本の各界の人々にさらに台湾文化について知ってほしいと考えています。


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