台湾写真家の作品を紹介する「島の記憶-1970~90年代の台湾写真」展が7月7日から、山梨県の清里フォトアートミュージアムで、台湾美術館(台中市)などの共催で開かれます。同展は写真作品を核とした交流促進を目的に開催されるもので、台湾美術館では6月23日から、清里フォトアートミュージアムの収蔵作品を展示する「原点を、永遠に。」が始まっています。台湾美術館は、台湾を象徴する作品を日本で紹介することに期待を寄せ、日台双方の戦後の芸術写真の発展などについて交流できればとしています。
「島の記憶~」で展示されるのは、現代台湾を代表する11人の写真家の作品152点です。戒厳令が敷かれた時代から民主化へと大きくかじが切られた1970~90年代に撮影された写真を通じ、人々のアイデンティティーの変化や新たな台湾意識の芽生えなどを伝えます。台湾の写真が日本の美術館でまとまった形で公開されるのは初めてとなります。12月2日まで。
「原点を、永遠に。」では、清里フォトアートミュージアムの全収蔵作品の中から、1898~2016年に活躍した日本や海外の著名写真家が35歳までに撮影した作品や、公募から選ばれた若手の作品計340点が展示されます。出展の写真家は74人で、戦後の日本を代表する荒木経惟、細江英公、篠山紀信らのほか、台湾人も12人含まれています。開催は9月16日まで。