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顔に入れ墨を施した最後の先住民女性が死去=セデック族の林智妹さん

  • 日付:2022-06-25
顔に入れ墨を施した最後の先住民女性が死去=セデック族の林智妹さん

台湾で唯一、顔に伝統的な入れ墨「文面」を残していた台湾原住民(先住民)族セデック族の林智妹さんが6月18日、亡くなりました。100歳でした。25日には東部・花蓮県の自宅で追悼礼拝が行われ、国家に大きな功績があった国民に贈られる「褒揚令」が蔡英文総統に代わって出席した文化部(文化省)の蕭宗煌政務次長から林さんの遺族に手渡されました。

文化部によりますと、林さんは1922年4月1日生まれ。2016年には花蓮県政府によって「民俗類無形文化資産文面保存者」に登録されました。顔に入れ墨を施した台湾最後の原住民として、生涯を通じて伝統の継承活動などに取り組んできました。

李永得文化部長(文化相)は報道資料を通じ、「林さんの人生と入れ墨の輝かしい記憶は、永遠に後世の人々にしのばれることだろう」とコメントしました。

総統府は林さんについて、日本統治時代に入れ墨を強制的に除去されながらも、心の傷やつらく苦しい境遇、社会からの好奇のまなざしに負けず、前向きにさまざまなことに挑戦したとし、セデック族の女性の粘り強い生命力を体現したとたたえました。

(写真は文化部文化資産局提供)