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台日共同企画の舞台、台湾のLGBTの生き方描く 東京で8月上演

  • 日付:2018-07-12
台日共同企画の舞台、台湾のLGBTの生き方描く 東京で8月上演

台日共同企画の舞台「同棲時間~The Brotherhood~」が東京都・新宿シアターモリエールで82日から5日まで上演されます。台湾と日本を舞台に、セクシャルマイノリティー(LGBT)の人々のドラマを描き、現在の台湾が直面する課題にも迫る作品となっています。キャストは全て台湾人で、一部日本語を織り交ぜつつ、中国語で上演されます。


企画は、中国語圏の演劇界で活躍する山崎理恵子さん主宰の演劇ユニット「亜細亜の骨」と、山崎さんが台湾の俳優、ポン・ハオチン(彭浩秦)さんと昨年旗揚げした劇団「亜戯亜」です。脚本は、昨年放送され注目を浴びた台湾ドラマ「通霊少女」の脚本に参加した新鋭劇作家のリン・モンホアン(林孟寰)さんが書き下ろしました。制作陣には台日のスタッフが名を連ねています。


山崎さんによれば、亜戯亜を立ち上げたのは、ポンさんから「台湾の演劇を日本に紹介したい」という思いを聞いたのがきっかけといいます。台北市内でリーディングや日本の戯曲の翻訳上演を行っていますが、亜戯亜が日本で公演するのは今回が初めてです。


同作は台湾のボロアパートの一室を舞台に、日本に妻子を持ちながらも台湾に男性の恋人がいるサラリーマンの兄、ゲイの弟、トランスジェンダーの珍客の3人の生き方が交錯するという物語です。LGBTが要素の一つになっているものの、山崎さんはLGBTのテーマというよりも、登場人物3人が葛藤しながら生きる姿に惹かれたと話します。同作の脚本を読んですぐに「絶対にやりたい」と思ったそうです。


台日の演劇作りは「アプローチが違う」と山崎さんは語ります。演出や立ち位置を決める上での演出家と俳優の関わり方が全く異なるそうです。習慣が異なる中で、意見を戦わせながら作品を作り上げていると明かしました。


台湾での上演は現時点では決まっていませんが、山崎さんは実現に意欲を見せました。