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台湾美術史を構築 文化部企画の芸術家伝記シリーズに新作 

  • 日付:2018-11-20
台湾美術史を構築 文化部企画の芸術家伝記シリーズに新作 

20世紀以降の台湾美術を形作った芸術家たちを紹介する書籍とドキュメンタリー、計2シリーズの新作がこのほど発表されました。同シリーズは文化部(文化省)が企画したものです。国立台湾美術館(台中市)で116日、記者会見が開かれ、蕭宗煌・文化部次長は、シリーズの書籍や映像の一つ一つが歴史のかけらであり、台湾美術史を構築しているものだと話し、企画の意義をアピールしました。


文化部は台湾美術の伝承に必要な資料を残すため、1992年に叢書「家庭美術館-美術家伝記叢書」、2007年にドキュメンタリー「台湾資深芸術家影音記録片」のプロジェクトを始動させました。今年度を含め、発行された作品は書籍121冊、ドキュメンタリー37本に上ります。今回は書籍に画家の蔡雲巌や許武勇ら10人、ドキュメンタリーには画家の陳澄波や林玉山、郭雪湖ら5人といった日本統治時代から戦後までに活躍した芸術家が取り上げられました。


会場には、今年出版された書籍に取り上げられた10人のうちの一人で、彫刻家の李再ケンさんも姿を見せました。李さんは今年91歳。「生まれてこのかた伝記を出したことはない」と語り、ユーモアを交えた口調で長生きに感謝し、本を受け取れることを喜びました。(ケン=金へんに今)


新刊書籍とドキュメンタリーは国内の大学や美術コースがある小中学校、図書館、文化施設などに寄贈されるほか、海外の人々に台湾美術への認識を深めてもらうため、国外の出先機関などにも届けられます。