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日本時代建設の旧台南合同庁舎、当時の姿取り戻す 史料館として活用へ

  • 日付:2018-12-25
日本時代建設の旧台南合同庁舎、当時の姿取り戻す 史料館として活用へ

建設当初の姿をよみがえらせようと、南部・台南市で旧台南合同庁舎の修復工事が進められています。同建物は台南で最初の消防隊があった場所とされ、現在は同市消防局中正消防分隊が入居しています。今後は同市の消防の歴史を紹介する史料館としても活用され、来年1月末の開館が予定されています。


建物で特徴的なのは中央にそびえる塔です。1930(昭和5)年に落成した塔は、当時の台南では最も高い建物とされ、火災の早期発見のための見張り台として使用されました。1938(昭和13)年、塔の両側が増築されて合同庁舎となり、消防や警察などの機関が置かれました。戦後、台湾が中華民国政府に接収された後も、消防隊や派出所が残されましたが、周辺の道路の拡張に伴い建物の一部が解体されたり、外壁の色が塗り替えられたりしました。


旧台南合同庁舎は「直轄市定古跡」に登録されています。市は6410万台湾元(約23400万円)を投じ、約2年かけて修復を行いました。史料館では日本統治時代から戦後にかけての文化財や写真などが展示されるといいます。


台南市中心部に位置しており、周辺には旧台南州庁(現・国立台湾文学館)など日本統治時代に建てられた建物が複数残されています。