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台湾のドキュメンタリー作品、山形の国際映画祭で上映

  • 日付:2019-10-01
台湾のドキュメンタリー作品、山形の国際映画祭で上映

山形市で10月10日に開幕する「山形国際ドキュメンタリー映画祭2019」で、台湾映画10作品が上映されます。アジアの新進ドキュメンタリー作家の作品を集めた「アジア千波万波」に3作品が出品されるほか、東日本大震災復興支援上映プロジェクト「ともにある」には文化部(文化省)らが共催し、台湾作品7作品がラインナップされています。


出発前会見が10月1日、台北市内で行われ、アジア千波万波部門にノミネートされた「非正規家族」(臨時工)のシュウ・ホイルー(許慧如)監督や「駆け込み小屋」(工寮)の制作チーム、ともにある部門に出品される「台湾マンボ」(宝島曼波)のホアン・シューメイ(黄淑梅)監督、「カナカナブは待っている」(Kanakanavu的守候)のマーヤウ・ビーホウ(馬躍比吼)監督らが出席しました。


シュウ監督は、2003年に「雑菜記」でアジア千波万波部門奨励賞を受賞して以来、16年ぶりの同映画祭参加となります。今回再びノミネートを果たしたことに「とても嬉しい」と喜びを語りました。シュウ監督の作品は、ともにある部門でも「故郷はどこに」(郷関何処)など2作品が上映される。ともにある部門での上映について、「最初は航空券代節約のためじゃないかと思った」と自虐的に笑ってみせ、「でも後でそうじゃないと分かった。他の素晴らしい監督と一緒に参加できて嬉しい」と笑顔を見せました。


ともにある部門は2011年から続いているプログラムです。今年は1999年の台湾大地震から20年、2009年に中部や南部が甚大な被害を受けた八八水害から10年の節目の年にあたることから、文化部と台北駐日経済文化代表処台湾文化センターが共催し、初の国際共同プログラムとなりました。台湾の作品7本は、八八水害にスポットを当てた作品が中心となっています。日本人監督の作品5本も合わせて上映されます。


15日には「災害とともに生きる」と題したディスカッションが開かれ、ホアン監督や日台の学者らが災害ドキュメンタリーの重要性について意見を交わします。同映画祭に合わせ、台湾映画をPRする「台湾ナイト」も開かれます。


記者会見を主催した国家電影センターの王君琦執行長(CEO)は、「交流によって災害ドキュメンタリーの考え方を台湾に持ち帰り、災害ドキュメンタリーというテーマやこれらの作品が掘り下げている問題を台湾の人々に伝えられれば」と語りました。


同映画祭は2年に1度開催されています。アジア千波万波部門には今年、68の国・地域から943作品の応募が寄せられ、21作品がノミネートされました。同部門では昨年末に亡くなった台湾のドキュメンタリー監督、ミッキー・チェン(陳俊志)さんの代表作「美麗少年」も特別招待作品として上映されます。


› https://www.yidff.jp/2019/program/19p7.html