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白色テロ時代の政治犯救援の歴史を振り返る 国家人権博物館で企画展

  • 日付:2020-12-10
白色テロ時代の政治犯救援の歴史を振り返る 国家人権博物館で企画展

台湾で白色テロが横行した時代に国内外で繰り広げられた政治犯救援運動の歴史を振り返る企画展「釈放台湾政治犯-海内外人権救援展」が、世界人権デーの12月10日、北部・新北市の国家人権博物館で開幕しました。1960年から1992年までに行われた救援活動と国内外の救援者、組織を年代を追って紹介し、台湾の民主化の道のりへの理解を促します。

展示は、救援運動萌芽期の60年代、世界的なネットワークが形成されつつあった70年代、反体制デモの主催者らが投獄されたことで支援の声がピークに達した79年の「美麗島事件」、国際社会の圧力や改革を求める国内の声が台湾を民主化に向かわせた「アフター美麗島時代」の4つのパートに分かれます。

展示物の中には、美麗島事件の当日、デモ参加者が身に着けていた赤、黄、緑3色のリボン、党外勢力の組織化などに奔走した施明徳(しめいとく)元民進党主席(党首)の元妻、米国出身の人権活動家リンダ・アリーゴ氏(95年に離婚)が結婚式で着用したウエディングドレス、日本の人権活動家、三宅清子氏が同志に贈った手描きイラストなど初公開の史料も含まれます。また、49年に創刊された「自由中国」や75年創刊の「台湾政論」などの党外雑誌も展示されます。

開幕式では、文化部(文化省)の彭俊亨政務次長が、全ての台湾人が歴史から感謝を学び、人権のたいまつで他国の民主化の道も照らしてほしいと呼び掛けましたた。

同館白色テロ景美記念園区で来年5月2日まで開催されます。