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盲目の月琴奏者・楊秀卿さん、台湾文化界の最高栄誉「行政院文化奨」受賞

  • 日付:2021-02-03
盲目の月琴奏者・楊秀卿さん、台湾文化界の最高栄誉「行政院文化奨」受賞

国宝級アーティストと称される盲目の月琴奏者、楊秀卿さん(86)と、教育や創作に生涯をささげた舞踊家、劉鳳学さん(95)が、台湾の文化界で最高栄誉とされる「行政院(内閣)文化奨」を受賞しました。文化部(文化省)が2月2日、発表しました。

同部によると、楊さんは1934年台北(現在の新北市新店)生まれ。幼少期に病気で視力を失い、特技を身に付けるため、流しで生計を立てる家庭に養子に出されました。成長してからは、独特の弾き語り方式で名を馳せ、一躍ラジオの寵児に。83年以降は後進の育成や伝統芸能の保存、伝承に尽力しています。2009年、人間国宝に相当する「重要伝統表演芸術保存者」(重要無形文化財の保持者)に登録されました。

劉さんは1925年中国黒竜江省チチハル生まれ。幼少期からバレエに親しみ、戦後移住した台湾で台湾原住民(先住民)の舞踊に触れ、留学先の日本で舞踊創作や雅楽舞踊などを研究しました。76年に舞踊団「新古典舞団」を設立し、その後英国に留学。87年に英国の音楽・舞踏学校「トリニティ・ラバン・コンサヴァトワール」で博士号を取得しました。教育家としても活躍し、優秀な教師や舞踊家を多く育てました。