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台湾博物館・新常設展示「博物台湾」 秘蔵の逸品が台湾を物語る

  • 日付:2021-03-18
台湾博物館・新常設展示「博物台湾」 秘蔵の逸品が台湾を物語る

台北市の国立台湾博物館が7年がかりで進めてきた、3段階にわたる常設展の模様替えが完了しました。今年2月末に始まった「博物台湾」の展示場では、同館を代表する秘蔵品である「鄭成功画像」、「康熙台湾輿図」(デジタル修復版)、台湾民主国の「藍地黄虎旗」(同)が同時公開されています。

2014年に常設展の模様替えに着手した同館。17年に「発現台湾」、20年に「台湾・我的家」と新しい展示を順次スタートさせており、「博物台湾」はその最終章。同展では、自然をテーマとした「自然台湾」、文化をテーマとした「浮生台湾」に分け、台湾の歴史、文化、環境などを、文物を通して紹介しています。

「鄭成功画像」は、数ある鄭成功の肖像画の中でも、最も年代が古いとされる作品。2012年に国立故宮博物院によって修復されており、修復後に同館で公開されるのは初めてです。

「康熙台湾輿図」は、現存する最古の台湾地図で、清朝時代の1699~1704年に制作されたと推定されます。山水画の技法で台湾の自然景観や生活風景などが生き生きと描かれています。

「藍地黄虎旗」は、日本への台湾割譲が決まった1895年、これに反発した人々が独立を図って誕生させた「台湾民主国」の国旗。同国は日本軍の侵攻によってあえなく消滅し、旗は戦利品として皇室に奉献されましたが、同館の前身である台湾総督府博物館が、宮内庁の同意を得て複製品をコレクションに加えていました。