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日本統治時代の画家・黄燕清の作品100点余り、台南市に寄贈 

  • 日付:2021-10-01
日本統治時代の画家・黄燕清の作品100点余り、台南市に寄贈 

日本統治時代に活躍した画家、黄燕清の作品100点余りが9月29日、孫の張添徳さんによって台南市に寄贈されました。張さんは、より良い状態で保存されることで作品が後世に継承されるよう期待を寄せています。

寄贈された作品は、数十年前に張さんが実家を整理した際に見つけたものです。屋根の梁(はり)の上にあった古い鉄の缶に入っていたといいます。時間が経過していたため、作品には黄ばみや染みが生じていましたが、張さんはさらなる劣化を防ぐため、発見後に全ての作品を額に入れて保存していました。専門的な保存と修復がなされてこそ継承され続けられると考え、市への寄贈を決めたとしています。

市文化資産管理処によると、今回寄贈された作品は大部分が大正時代に描かれたもので、文字絵や人物の風俗画などが多くあります。躍動感のあるぼかし染めや線の表現で、人物の姿が生き生きと描かれています。同処の担当者は、作品は芸術的、歴史的価値があるとの見方を示しています。

黄燕清は1906年生まれ、1945年没。絵画を学んだ経歴や創作活動については家族も分かっていません。プロの画家もしくはガラス絵の職人だったと同処はみています。寄贈された作品は現在、暫定的に鄭成功文物館に収蔵されています。