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仏アビニョン演劇祭に台湾から3団体 パレードで観客魅了

  • 日付:2022-07-09
仏アビニョン演劇祭に台湾から3団体 パレードで観客魅了

南仏アビニョンで開かれる演劇の祭典「アビニョン演劇祭」の自主参加部門「オフ」の開幕パレードが7月6日に行われ、台湾から参加した3団体がそれぞれ特徴の異なるパフォーマンスで観客を魅了しました。

パレードに参加したのは、太古踏舞団の新鋭による「無尽胎蔵」、ハンダンス(翃舞製作)による「再見」、0471特技肢体劇場による「彼此彼此」の3作品です。3作品のメンバーは7月7日から30日まで開かれる「オフ」での上演を前に、パレードで作品をPRしました。パリ台湾文化センターは2007年から台湾の団体を同演劇祭に参加させており、今年で15年目となります。

「無尽胎蔵」は「静をもって動を制す」をコンセプトに、ベージュの布に身を包んだ役者が音楽を伴わずに登場し、観衆を静かにさせるという神秘的で儀式のような演出で注目を浴びました。観衆の一人は、絵画のように清らかなパフォーマンスだったと形容し、「役者が登場するとその場が静まった。作品は本当に力強く、やや荒々しさもあり、それと同時にとても魅了された」と話しました。

「再見」はリズミカルでエネルギッシュな、ストリートダンスの要素を含んだパフォーマンスで観衆の目を奪いました。「彼此彼此」は卓越したアクロバットで多くの観衆に囲まれました。

太古踏舞団の林秀偉アートディレクターは「全ての台湾の参加チームのPRは大成功だった」と喜びを示しました。

パリ台湾文化センターの胡晴舫センター長は、台湾は欧州、特にフランスのテレビ、視覚芸術、パフォーマンスなどにおいてブランド化されていると紹介。台湾人は細やかな感情を表現するのに長けているとし、「これは台湾社会の自由度と関係がある。国家主義から解放され、自分に目を向けて心に耳を傾けられるようになった。それが作品上では非常に繊細でかつ普遍性をもって表現され、共感を呼びやすくなっている」と話しました。