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台湾の伝統人形劇「布袋戯」の劇団が訪日公演、企画展で魅力を紹介

  • 日付:2022-09-16
台湾の伝統人形劇「布袋戯」の劇団が訪日公演、企画展で魅力を紹介

台湾の伝統人形劇「布袋戯」(ポテヒ)の劇団「台北木偶劇団」が9月初旬に東京で公演を行うのに合わせ、東京・虎ノ門の台北駐日経済文化代表処台湾文化センターで8月29日、ポテヒの魅力と歴史を紹介する企画展「指先に宿る命 台湾布袋戯(ポテヒ)の原点」が始まりました。ポテヒに関する展示が同センターで行われるのは、開館以来初となります。


ポテヒとは、台湾に伝わる大衆娯楽の一つです。日本にも多くのファンがいますが、これまでその歴史を紹介する展覧会はほとんど行われていませんでした。今回の企画展は、同センターが台北木偶劇団に依頼し、開催が実現しました。


台北木偶劇団の来日公演は9月3日と4日に東京都杉並区の劇場「座・高円寺」で開かれ、「布袋劇 劈山救母」を日本の糸操り人形劇団「結城座」と共同で上演します。日本の著名な劇作家である佐藤信さんが演出を担当します。


8月29日に開かれた開会式には、佐藤さんや「結城座」12代目の結城孫三郎さん、台北駐日経済文化代表処の李世丙副代表、国立台北芸術大学の林于竝教授ら台日の伝統芸能関係者が出席し、日本の各界に向けて台湾布袋戯の魅力を紹介しました。また、台北木偶劇団と結城座による人形劇の上演も行われ、会場からは感嘆の声が上がりました。


あいさつした李駐日副代表は、小さな頃から見てきたポテヒが日本で展示、上演されることに喜びを示した上で、「台湾文化の魅力を体験してもらうことで、台湾に行った気分を楽しんでほしい」と来場を呼び掛けました。


展覧会は10月13日まで。「台湾布袋戯を知る」「南管布袋戯」「北管布袋戯」「内台布袋戯(室内劇の布袋戯)」「テレビ布袋戯」「新生布袋戯、子ども向け布袋戯」の6つのテーマごとに展示が行われ、体験コーナーも設けられます。また、9月30日と10月7日には、台北木偶劇団が2020年に台北で上演した「神の威を借るウソつき灯猴」(白賊燈猴天借膽)の映像上映も行われます。同作は光と影のパフォーマンスの要素を組み合わせるなど、伝統的な人形劇を新たな形で表現した意欲作となっています。