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日本統治時代の「ハヤシ百貨店」が復活 大勢の買い物客でにぎわう

  • 日付:2014-06-14
日本統治時代の「ハヤシ百貨店」が復活 大勢の買い物客でにぎわう

日本統治時代の1932(昭和7)年、台湾南部初の百貨店として台南市の中心部に開業した「ハヤシ百貨店」が14日、地元百貨店の手によって「林百貨」としてリニューアルオープンしました。いたるところに昭和初期の雰囲気を残し、詰め掛けた大勢の買い物客に、一時は入場規制も行われました。



この建物は戦後警察などに使用された後、長年空ビルとなっていましたが、台南市と文化部が8000万台湾元(約2億7000万円)かけて修復しました。開幕式典には 頼清徳・台南市長とハヤシ百貨店創始者林方一氏の息子の妻・林千恵子さんなども参加。6時半に真新しい百貨店の玄関ドアが開けられ、数百メートルにわたる長い列を並べていた人々を迎え入れました。



頼市長は、ハヤシ百貨店は台南で初めてエレベーターが設置された建物だと強調。同市初の文化クリエイティブ百貨店として、新しいランドマークや文化観光拠点になればと期待を寄せたほか、市民の歴史文化資産を重視する姿勢や、文化首都としての地位の確立をアピールしました。



文化部文化資産局の粘振裕副局長は、3年余りにわたる修復を経て再出発した林百貨を通じて、年配の市民に昔の盛況振りを懐かしんでもらい、若い人には普段とは異なる文化の雰囲気を味わってもらえればと語りました。



ハヤシ百貨店は日本統治時代の1932(昭和7)年に開業。台湾デパート業の先駆けとなり、当時は台南で最も高いモダンな建築として、地元市民の間では「五層楼仔」(五階建て/ゴーツァンラウアー)の愛称で親しまれました。