メインのコンテンツブロックにジャンプします

自由と包容力がある台湾 ツァイ・ミンリャン監督「だからこそ豊かな作品を生み出せる」

  • 日付:2019-07-20
自由と包容力がある台湾 ツァイ・ミンリャン監督「だからこそ豊かな作品を生み出せる」

東京の台北駐日経済文化代表処台湾文化センターで7月20日、シンポジウム「赤道上のメイド・イン・タイワン:蔡明亮・現代台湾馬華映像及び芸術、文学」が開かれ、台湾を拠点に活躍するマレーシア出身の映画監督、ツァイ・ミンリャン(蔡明亮)監督が「蔡明亮監督の映像芸術」と題して開かれた講座に出席しました。講座では東京で撮影した短編映画「無無眠」や同じく短編作品の「秋日」などを上映し、ツァイ監督とツァイ監督作品常連の俳優、リー・カンション(李康生)が作品について語りました。


ツァイ監督は、台湾には包容力があり、自由な題材で映画を撮れるアジア地域では数少ない場所だと話し、「自由であるからこそ、多くの豊かな作品を生み出すことができる」と映画製作に関して台湾が有する環境を称賛しました。


講座では、台湾と日本の学者がツァイ監督の作品について意見を交わす対談も行われました。自身の映画に対する学者の分析を目の前で聞くのは初めてだというツァイ監督は、非常に新鮮で感動し、「私の映画についてこんなに真剣に考えてくれる人がいるとは」と心の中で思ったそうです。この10年近くにわたって真剣に取り組んできたのは、「映画とは何か」を自身の映画を通じて人々に改めて考えてもらうことだったと明かしました。


日本でも高い知名度を誇るツァイ監督。100人余りの定員は申込受付開始から30分以内に満員となりました。会場では話を聞きながらメモを取る人の姿が多く見られました。


赤道上のメイド・イン・タイワン:蔡明亮・現代台湾馬華映像及び芸術」は台湾文化センターと台湾の政治大学の主催で20、21日の2日間にわたって開かれます。