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美術家・野老朝雄さん、台湾の人と共同でインスタレーション制作=初の展覧会

  • 日付:2022-07-19
美術家・野老朝雄さん、台湾の人と共同でインスタレーション制作=初の展覧会

東京五輪の公式エンブレムの作者で美術家の野老朝雄さんの展覧会「野老朝雄"連結"展 ASAO TOKOLO[CONNECT]」が7月19日、台北市の誠品信義店で始まりました。台湾での展覧会開催は今回が初めてとなります。この日開かれたメディア向けイベントに出席した野老さんは、「つながる」をテーマにした同展覧会を通じて、友好関係にある台湾と日本の結び付きにおいて「少しでもお役に立てれば」と願いました。


今回の展覧会では、野老さんオリジナルの折り方で作った「野老折鶴」を台湾の人々に折ってもらい、それを集めて一つのインスタレーション作品としました。台湾で作品を一から作ったことは「本当に意味深い」と野老さんは話します。「折る」と「祈る」の二つの言葉が似ていることにも触れ、「折りながら祈る、祈りながら折る」ということを台湾の人とできたことは「光栄」だと語りました。日本でも折り紙のワークショップなどは行ってきたものの、大規模な展覧会は開いたことがないと言います。


これまでにも台湾の大学などの招きを受けて訪台し、講演やデザインコンクールの審査員などを務めたことがある野老さん。台湾に対しては以前から「特別な感謝の思いがあった」と話します。5月に開催が決まって以降、「本当にできるのか」と心配していたと告白し、「本当にできて感動した」と喜びました。


野老さんは記者会見のあいさつで、今後も台湾で展覧会を開催したい考えを示した上で、「ロゴも考えてしまった」と明かし、会場の笑いを誘いました。


会場では、台湾の著名人が作った折り鶴や東日本大震災発生時に宮城県東松島市に寄せられた折り鶴で作られた作品「千分の一羽鶴 東松島 2020」のほか、300点近い紋様作品や東京五輪開会式のドローンショーで浮かび上がった市松模様の球体模型なども展示されています。


展覧会は8月14日まで。7月23日にはグラフィックデザイナーのアーロン・ニエ(聶永真)さんとの対談イベント、同24日には折り鶴のワークショップが予定されています。


(写真は中華文化総会提供)